仕事ができれば重宝される(魔界でも)『魔王の秘書』

先週に引き続き、今週も悪魔とかそういうのが出てきますが。内容は全く違います。
リアリティそのもの!

鴨鍋かもつ/泰文堂
『魔王の秘書』

悪魔がいる世界くらい現実を忘れたいけど無理でした。

とある日復活した闇の魔王により連れ去られたのは、超絶仕事のできる人間女性の秘書でした。
その秘書による魔界大改革奇譚!

自分で書いてて意味不明ですが、実際そういう話なんです。
元々はSNSで拡散して人気を博した作品のようです。最近は面白い漫画はネット発のものも多いですよね。素晴らしい世の中だ。

しかしこの秘書、仕事できすぎなんですよねえ。もう完璧。基本的に鬼のように仕事ができるけど、でもオジサンたちの心をくすぐることだって忘れていない。
作中で秘書をさらわれ自由(?)の身となった人間界の王様が堕落に堕落を重ねて民衆が暴動起こしかけたりするんですけど、そのこともきっちり計算済みで色々魔王軍の侵略計画みたいなものを練ってたりするんです。おっかねー。
魔物よりなにより、仕事できる人間が一番怖いなーとしみじみ実感してしまうのでありました。
ほどほどにできないくらいが人間らしくていいじゃない。

と色々書いてきましたが、作品のトーンは一貫してコミカルですし、秘書の仕事ぶりは感動できる上に色々通り越して笑えるので、そろそろ来そうなうっとうしい梅雨シーズンはこういう作品を読んでケラケラ笑って過ごすのが平和だと思います。是非。


この秘書だったら永遠に工事が終わらない都内各所もなんとかなるんじゃないでしょうか。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。