『若いなりのギリシャ神話を』

今回の『エレクトラ』は、初めての舞台ですね。

はい!こんな豪華な皆さんの中で自分は初舞台なんて…贅沢すぎますよね!
とっても嬉しいですしありがたいのですが、最初お話を頂いた時は『なんで私なんだろう!?』と思ってしまいました(笑)。
ギリシャ神話も初めての挑戦なので緊張していますが、こんな素晴らしい出演者の皆様とご一緒できる機会なんてもうないかもしれないので、精一杯頑張ります。

舞台の稽古場の様子はいかがですか。

一つの台詞に対して、ここまでみんなで考えたり、一挙手一投足まで動きを決めたりするのは舞台ならではだなと。
言葉について真剣に考える作業がとても新鮮で楽しいです。先輩方のお芝居も全て勉強になります。
私と高畑さん、村上くんの3人は若いなりのリアルなギリシャ神話を目指しています。

改めて舞台『エレクトラ』への意気込みを教えて下さい。

今回の舞台『エレクトラ』は、普通の家族の物語でもあり、神々の思考が見えたり、色んな一面があります。ギリシャ神話が好きな方から初めてご覧になる方まで、幅広く楽しんでいただけると思います。
ギリシャ神話の簡単な家系図的なものだけでも事前知識があると、もっと楽しめます。是非劇場にお越しください。

『常に新鮮な気持ちで』

この1年半、様々なジャンルで活躍されての実感はどうですか?

沢山の方に見てもらえるお仕事をいただくことで、別のお仕事に繋がりますね。また、ありがたいことに街で声を掛けてもらえることが増えました。
根本的な気持ちとしては変わってません。いつも新しいお仕事に挑戦させてもらっているので、常に新鮮な気持ちで挑んでいる感じです。

お芝居以外のお仕事も挑戦されていますね。

あがり症なので、特にバラエティは緊張しちゃいます。
いきなり話すとみなさんも変な空気になるかもと思い、控室などでなるべく声を出すようにしています(笑)。

新たに見えてきた課題などありますか?

今までは自分のイメージに沿った“ミステリアスな役”や“悪役”などが多かったのですが、最近は反対の元気な役や等身大の役も増えてきました。
女優として色んな役をやりたい!という目標は当然ありましたが、“等身大”や“普通”の役が一番難しいんだなと感じています。

■仁村紗和
1994年大阪生まれ。デビュー後すぐ住友生命の「鶴の恩返し」のCMに出演し注目を集める。1年半で15社ものCM契約を獲得する一方でデビュー2年目で早くも「明日もきっと君に恋をする(FOD)」でドラマ初主演を果たす。昨年は映画にも初出演し、今年ついに「エレクトラ」で舞台初挑戦。現在はキャッチーなコピーで話題になった東急電鉄の広告「わたしの東急線通学日記」が展開中。

■舞台『エレクトラ』
美しく壮大なギリシア悲劇を鵜山仁演出で贈る、りゅーとぴあプロデュース最新作。エレクトラ・高畑充希が母役の白石加代子と真正面から対峙する。高畑の兄弟姉妹には中嶋朋子を筆頭に、若手注目株の村上虹郎、仁村紗和が加わる。白石の夫に舞踏界の重鎮・麿赤兒、情夫に横田栄司という盤石のキャストが実現。

撮影:大村祐里子