だいすきなえのなかにとじこめられた『遠野美術館』

小さいころ、この曲が怖くて仕方がなかったのですが。

大人になってこの歌にリンクするような漫画を見つけてしまいました。買うしかないですね。

ancou/講談社
『遠野美術館』

そこは“いわくつき”の作品が集まる美術館。女性のような名前と顔立ちの美形館長と、訳あり風な元エリート刑事が色々な事件に巻き込まれたり巻き込んだりするお話。
美術を扱った漫画と言えば、ひとまずは『ギャラリーフェイク』が有名だと思います。あちらは贋作専門。こちら『遠野美術館』はいわくつき専門。
いわく、といっても絵の持ち主が不幸になるとかだけではなく、実際絵が動いたり絵に動かされたりしてとてもおっかない!
冒頭で挙げた曲の絵、この美術館に絶対飾られてるでしょうね。
とはいえ彼らはただ趣味でこんなことをしているわけではなく、とある絵をずっと探していて、それに関わりがありそうかもしれないということで、館長さんも刑事さんも自らそういう世界に飛び込んでいるようです。

美術にあまり縁がない生活を送っていると、こういう作品や映画を見ては「美術芸術っていわくがつきがちだなぁ」とのんびりしているのですが、考えてみれば不思議ですよね。そりゃン千万、ン億するようなものたちだから、たくさんの事情や思惑があるとは思うのですが、ケタが違いすぎて全くピンとこない。大体いわくがあろうがなかろうが、自分の家にン億の絵が飾ってあったら眠れないどころか、トイレも行けないんじゃなかろうか。
写真はまだ直感で好き嫌いだけでも分類できる気がしますが、美術は土台の素養がなさすぎて、それがいいのか悪いのかさえよくわかってない。すごい人が描いた絵ならすごいのだ!というくらい。幼稚園の子のほうが素直に見れる気がする。

あー、美術を嗜みた~い!通ぶりた~い!

そんな間抜けな思いはさておき、面白いのでまずはこちらで1話の試し読みだけでも
4月末に最終巻が発売されたので、まだ探せば店頭にあります。
突出して何かが異質!というわけではないけれど、丁寧に作られた作品だと思います。是非。

こういう作品こそ、ドラマ化しやすそうなのになー。でも美術作品の準備が大変かなー。


『怖い絵』展、楽しみだな。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。