石橋静河 前編『言葉の後ろに意味がある』

この映画に出演が決まった時の心境を教えてください。

原作の詩集を読んで、監督に2度ほどお会いしました。
その時はまだ不安な気持ちが大きかったのですが、それ以上に今ここでやらなきゃいけないとも思いました。崖の淵に立っているような気持ちでした。この仕事にしがみつくように、やるしかないんだって覚悟を決めたんです。

女優になろうと思ったきっかけは?

ずっと踊りをやっていました。何度か舞台に立ったけど、中々自分が考えるほど広がりがなく、もっと色んな人や面白いものに会いたいと思って、映画を観るようになりました。
ちょうどその頃、今の事務所の方に『本当はお芝居がやりたいんじゃないの?』と言われて、自分の気持ちに気づきました。

石橋さんにとっての『どうでもいい奇跡』ってありますか。

奇跡にどうでもいいものはないです。偶然会いたい人に会えたり、気になる人や作品に関われたり、最近はそういう縁のようなものをとても強く感じるので、どうでもよくない奇跡はいっぱいありますけど(笑)。
この作品は、『どうでもいい奇跡』にしても他の台詞にしても、いつも反対の意味がある気がします。本心だけど本心じゃない。彼女たちの言葉には、その後ろにとてもたくさんの意味があるんだと思います。

※次回は5月22日更新予定です。

■石橋静河
1994年東京都生まれ。4歳からクラシックバレエをはじめ、2009年より米・ボストン、カナダ・カルガリーにダンス留学後2013年に帰国し、コンテンポラリーダンサーとして活動を始める。2015年より舞台や映画へ役者として活動の場を広げ、2016年にはNODAMAP舞台「逆鱗」にも出演。2017年には本作の他に『PARKS パークス』(瀬田なつき監督 4/22公開)、『うつくしいひと サバ?』(行定勲監督)『密使と番人』(三宅唱監督)が公開。今後が期待される大型新人女優である。

■『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 http://www.yozora-movie.com/
『舟を編む』の石井裕也監督が、大注目の詩人・最果タヒの同名詩集をもとに、都会の片隅で孤独を抱えて生きる現代の若い男女の繊細な恋愛模様を描き出す。
看護師をしながら夜はガールズバーで働く美香は、言葉にできない不安や孤独を抱えつつ毎日をやり過ごしている。一方、工事現場で日雇いの仕事をしている慎二は、常に死の気配を感じながらも希望を求めてひたむきに生きていた。排他的な東京での生活にそれぞれ居心地の悪さを感じていた2人は、ある日偶然出会い、心を通わせていく。

撮影:大村祐里子