帰ってきたウルトラぼっち「ジョン・ウィック」

あらすじ:キアヌ・リーブスが殺す

☆☆☆☆(星4つ)

最近はハリウッドスターらしからぬ孤独かつ自由なプライベートがネット上で話題を呼んでいる「最強のぼっち」キアヌが帰ってきた!
引退した元殺し屋のジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)。孤独な彼の唯一の家族である愛犬をマフィアのバカ息子がいじめたことから始まる復讐劇。

息子がジョン相手に粗相したことを知ったマフィアのボスは気の毒なほどに震え上がり、
久しぶりに裏社会に顔を出せばどこでもVIP待遇で迎えられ、銃声を聞いて駆けつけた警官もそこがジョンの家と知ると空気を読んで帰っていく。
この徹底したジョン・ウィックの恐れられっぷりが気持ちよく観客のテンションをあげていく。
「一体このバカ息子はどうなっちまうんだ…」と。

ジョン氏のなにが恐ろしいって誰もが小学校の道徳の授業で習うはずの「人の顔面を至近距離から拳銃で撃ってはいけません」という常識が彼には一切通用しない。
とにかく殺しも殺したり…その数なんと76人。(海外サイト調べ)
「学校を占拠したテロリスト集団を一人で壊滅させる」みたいな中高生男子にありがちな妄想そのまんまの世界がそこにはある。

「動物がかわいそうな目に遭うのはちょっと…」と言う意見もあるかもしれない。ボクももちろんそう思う。そして監督もそう思ったのか、そのへんの出来事は情が湧く暇も与えない手早さで処理してくれてて、観客が受けるであろう精神的ダメージに対するそういった配慮には好感が持てる。
それでもジョンがどれだけ怒ってるかはキアヌ渾身の演技で痛いほど伝わってくるから大丈夫。こいつぁ殺るしかねぇ。

とにかく映画全体で「ジョン・ウィック」という神輿を全力で担ぎ上げていて、気づくと自分もその中に参加していること請け合いだ。ワッショイワッショイ。ワッセロイワッセロイ。
この世紀の復讐祭りに乗り遅れることなかれ。

最後に、90年代には「スピード」、00年代には「マトリックス」、そして10年代には「ジョン・ウィック」と不死鳥のように甦ってきたキアヌの歴史を☆とともに振り返ろう。

☆…「チェーン・リアクション」「JM」「47RONIN」あまりのアレさに逆に思い出がいっぱい。
☆☆…「ディアボロス 悪魔の扉」シャーリーズ・セロン様は最高。
☆☆☆…「コンスタンティン」ティルダ・スウィントン様は最高。
☆☆☆☆…「スピード」「マトリックス」まぁこのへんは順当でしょう。
☆☆☆☆☆…正直そんなに超傑作!みたいなのは思いつかないけど、キアヌの本当の魅力は星の数なんかじゃ測れないですよね。

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キアヌが大好きだというのでラーメン二郎のラーメン。「ニンニクマシマシアブラオオメ」がキアヌ流だそうです。最高においしい。

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
https://twitter.com/odkysyk