☆(星1つ)
「インデペンデンス・デイ」が公開された1996年といえばボクはチンパンジー並みの知能しか持たない小学生で、Nintendo64でマリオカートをやること以外はほとんど何も考えてなかったけど、そんなチンパンジーの目にも「インデペンデンス・デイ」は衝撃的だった。ビデオも何度も観たし、台本集を買って友達と英語のセリフを暗記したりして夢中になった。
「地球のコンピュータウイルスでエイリアンの宇宙船が倒せるかよ」なんてことは考えたこともなかったし、「その手があったか!」と素直に感動した。実際には難しいことはよく理解していなかったように思う。なにしろ我々がまだチンパンジーだった頃のことなのだ。嗚呼、1996年。
そんな我々世代にとっては非常に大きな存在である「インデペンデンス・デイ」が20年ぶりに帰ってきたぞ!
(ウィル・スミスはうまいこと逃げたものの)監督も出演者もほぼ前作からの続投。懐かしの面々が新世代キャストと共に、超巨大にスケールアップしたエイリアンとのリベンジマッチに挑む。いや~ホント楽しみですね。
…楽しみなわけあるか!不安以外の何物もないぞ!ボクがウィル・スミスの立場でも絶対に出演しないと思う。
でも観ないわけにはいかない。「ボクらはローランド・エメリッヒを見捨てない!」をスローガンに映画同好会のメンバーを募って観に行った。こうなったら死なばもろともよ。
「インデペンデンス・デイ リサージェンス」にはあらすじというほどのものは存在しない。20年前に追い返した宇宙人がまた帰ってきた、というだけの話だ。
なので当時活躍した科学者や大統領が結集する。そこまではいいですね?ウィル・スミスのことは忘れるんだ。あいつは死んだんだ。
その代りスミスの息子が出てきます。息子とひと悶着あった主人公?とかも出ます。大統領の娘も出ます。あとなんかよくわかんない部族の長みたいなのも付いてきます。これら新キャラの登場および説明に45分くらい使うんですけど、ここで同好会メンバーは就寝。庇うわけではないけど、これは本当に眠かった。
前作ではやっぱりホワイトハウスが吹っ飛ぶ例のシーンのインパクトがすごかったけど、今回のエイリアン的見せ場である「アジアを吸い上げてヨーロッパに落とす」攻撃、これは最初に聞いた時も「ちょっとなにを言ってるかわかりませんね…」と思ったけど、映像で観てもなにやってるのかよく分からなかった。すいません。気持ちは伝わってくるものの、エメリッヒの脳内に現代の技術が追い付かなかった。あとのことは推して知るべし。
子供の頃、すごく魅力的に見えた遊び人な親戚のおじさんと久しぶりに会ったら相変わらずプラプラしててちょっと引いた、みたいな切なめの趣がこの「インデペンデンス・デイ リサージェンス」にはある。蒸せ返るような90年代の空気をぜひ劇場で体験してください。
☆…クソ退屈なところも、大コケしてるところも含めて愛すべき映画。ありがとうエメリッヒ。
観終わった後、独立記念日を祝って無茶苦茶に飲み食いした。むしゃくしゃしてやった。後悔はしてない。
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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