『ジョン・カーペンターまつり』

みなさんは映画監督のジョン・カーペンターって好きですか?
ボクは子どもの頃に日曜洋画劇場で『光る眼』を観て以来、監督作を追うように観て育ってしまったのでもちろん大好きです。
そのジョン・カーペンターの映画をオールナイト上映するイベントが開催されたのでうっかり参加してしまった。いや特製ポストカードがもらえるっていうからつい…。
劇場に着いてみるとまさかのほぼ満員。ボクが言えたことじゃないけど、一体なにをやってるんだ、君たちは。

『ダーク・スター』☆☆☆☆(星4つ)
JCの長編デビュー作。宇宙船「ダーク・スター号」の中で繰り広げられる男4人のゆるすぎるSFコメディ。
これは観たことがなかったんだけど、すごくおもしろかった。弛みきった登場人物たちの会話も楽しい。そしてバカバカしくも美しいラスト…。
「2001年宇宙の旅」なんかに出てくる無機質なやつとは真逆の、人間味あふれるコンピュータたちもたまらなくキュートで魅力的。

『ゼイリブ』☆☆☆☆(星4つ)
人間に化けていつのまにか地球を支配しつつあるエイリアンと、その正体を見抜けるサングラスを偶然手に入れた男の戦い。
数あるJCの映画の中でも個人的に一番好きな作品なんだけど、改めてあらすじを書くと「何言ってんだ」と自分でも思う。
「サングラスをかけろ!」「かけない!」の押し問答から始まる伝説のプロレスシーンをスクリーンで観られてうれしい。

『パラダイム』☆☆(星2つ)
廃墟と化した教会の地下で発見された謎の緑の液体と古文書を調べるため、さまざまな分野の専門家が集結するが、そこではまさにPrince of Darkness(原題です)が現世に復活しようとしていたのだ…!
もうあらすじを書くのがつらい。
最大の見どころはなんといっても集めすぎた専門家の処理。悪魔だか魔王だかそういうものが人間をどんどん殺していくんだけど、なにしろ専門家がたくさんいるのでひとりひとり始末していくのにもえらい時間がかかる。悪魔たるもの殺し方にもこだわらなければいけない。様々なテクニックで次々に殺っていくんだけど、まぁダレるダレる。でもそこがいい。

『ゴースト・オブ・マーズ』☆☆(星2つ)
人類が火星を植民地化した西暦21XX年、天然資源の採掘中に「火星の先住民の亡霊」(情報量が多い)が解放されて亡霊に乗り移られた者が凶暴化!住民を皆殺しに。囚人移送中の火星警察の面々は無事生還できるのか!
これなんかこの拡散上等のSNS社会と化した現代に公開されたらさぞかし盛り上がると思う。
頭の悪そうな音楽が鳴り響き、頭の悪そうな爆発が繰り返され、頭の悪そうな火星人が画面いっぱいに暴れ回るラスト15分くらいのカタルシスは「マッド・マックス」並みの評判を呼ぶと思う。なにしろ早すぎたんだなぁ。

という強烈な4本を8時間近くかけて一気に観た。
みなさんにはそういう危険行為はあまりオススメしないけど、気になったら家でゆっくり観てみてほしい。
ちなみに劇場では休憩時間にずっとカーペンターズが流れてました。狂気!


映画館のある池袋の名店「洋包丁」のジャンボ焼き定食。学生の頃にお世話になりまくりました。

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
https://twitter.com/odkysyk