☆☆☆☆(星4つ)
マーベル一のはみ出し者でありながら、ゴキゲンな(としか言いようがない)音楽と愉快なやつらが宇宙を救うドタバタ劇で興行・評価どちらも大成功した「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が帰ってきたぞ!
どうも日本ではおかしな邦題がついてるみたいだけど、当コラムではあくまで「~vol.2」としたい。リミックス?ちょっとよく意味が分かりませんね…。
前作での活躍で全宇宙にその名を轟かせた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の面々(ミスター不幸、緑の殺し屋、暴れアライグマ、筋肉おじさん、小枝ちゃん)は金のために宇宙怪獣退治の仕事を請け負うものの、アライグマのロケットが天性の手癖の悪さを発揮し、守るはずの貴重品を盗んで逃走。依頼人から惑星をあげて追われる羽目に。宇宙船も大破して絶体絶命のガーディアンズを助けたのはなんとスターロード=ピーター(クリス・プラット)の父を名乗る謎の男(カート・ラッセル)だった…。
お母さんを亡くした30秒後に今度は宇宙人にさらわれるという衝撃的な不幸体験をもつピーターくんには常々同情を禁じ得なかったので、前作でファミリー的な仲間を得たばかりか今度はさらに本物のお父さんまで登場してよかったなぁと温かい気持ちになる。
「ワイルド・スピード」に続きマーベルにまで進出を果たしたカート・ラッセルの勢いはすごい。「ブレーキ・ダウン」でトラックの後ろに90分間へばりついてた頃からは考えられない。
宇宙人との激しいバトルや宇宙船のデスレースなどSF的王道シーンでも「ガーギャラ」ならではの肩の力の抜けたゆるい演出が光る。「どうでもいいところがクローズアップされて肝心のバトルが全然映らない」例の芸風はもはやお家芸。
ジェームズ・ガンのこういうバランス感覚はやはりそこらの輩の一歩先を行ってる。ガチでマジのやつは「アベンジャーズ」の連中に任せておけばいいんだ。
また今回、「ワイルド・スピード」とは似て非なるベクトルでファミリーの絆を描いたストーリーにおけるMVPは、やはりマイケル・ルーカー演じる宇宙ギャングのヨンドゥ氏に捧げたい。まさに表彰ものの活躍。「ウォーキング・デッド」でのラストにもダブる熱い雄姿にはついつい心の涙を流してしまった。
そんなヨンドゥ氏の活躍でシリーズがまた大きく拡張しそうだし、今後いよいよ「アベンジャーズ」にも絡んでいくそうなのでこいつぁ見逃せません。
☆☆☆☆…vol.2をリミックスと名付けたらからにはvol.3も同じ路線で行くしかないと思うけど、これからどうするつもりなのか他人事ながら心配だ。
観終わった後は宇宙のように広大なしらすかき揚げ丼を食べて無事死亡しました。
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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