【あらすじ】
旧型レプリカント(人造人間)の反乱騒ぎから30年が経った2049年…地球はすっかり荒れていた。
脱走レプリカントを追う未来の岡っ引き、通称「ブレードランナー」のKは一人のレプリカントを始末したことをきっかけに奇妙な展開に巻き込まれる。
発見された白骨、自らの記憶、失踪した先輩ブレードランナー…
コツコツと事件の足跡をたどるKがたどりつく衝撃の真実とは…!
根暗SFの金字塔「ブレードランナー」待望の続編、さらに監督・主演はドゥニ・ヴィルヌーヴ×ライアン・ゴズリングという現代の最強コンビで大ヒット間違いなしかと思いきや、暗い世界観に加えて160分という上映時間が祟ってか、地元のファミリー向け映画館では映画サービスデーだというのに客が4人しかいなかった(もちろん上映時間が長い=回転率が悪いという不利な条件はあるにしても)。
アメリカでも興行的には厳しい戦いを強いられているようで、このままでは心ない人々に失敗作の烙印を押されてしまいそうな気がしなくもないので、ここは声を大にして言っておきたい。これは傑作ですよ!
オリジナルのテイストを生かしつつ、完全にアップデートされた映像、前作の謎を解きつつ新たな世界を提示するシナリオ、なによりも主人公Kを演じるライアン・ゴズリングがいい仕事をしてる。
苦労の末に真実にたどり着くKは正直言ってかなり気の毒な扱いを受けることになるんだけど、ゴズリンがやると不思議と悲惨なイメージはあまりない。勝ち負けとか成功・失敗を超越したようなあの佇まいが映画の空気を支配してるといっても過言ではない。内容のわりにあんまり湿っぽくならないんですよね。さすがいろんな映画でボコボコに殴られたり、恋人とうまくいかなかったり、ひどい目に遭ってるだけある。
思えば前作だって当時の興行収入は決して振るわなかったけど、後々になって評価されて現在のポジションを築いたわけだから、今のうちから盛り上がっておくと将来きっと大きい顔ができるはず。「俺は分かってたぜ」と。
いざ映画館へ!
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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