【あらすじ】
1980年代、アメリカのよくある田舎町デリーでは子どもの失踪事件が相次いでいた。
吃音に悩む青年ビルも弟を失い、仲間たちと捜索に励む毎日。しかしその彼らもまた凶悪ないじめっ子の暴力や母親の過干渉、父親の性的虐待などそれぞれに苦悩を抱えていた。
そんな自称「ルーザーズ・クラブ(負け犬クラブ)」の面々に恐怖のピエロ、ペニーワイズが牙を剥く…!
予告編で凶悪ピエロを見た時は「まぁ確かに怖そうだけど、今さらピエロだけで”持つ”んですかぁ?」と思ってたけど、ペニーワイズ氏がキッズひとりひとりに向けて丹精込めて用意したオーダーメイドの恐怖は多種多様で、それ単体で短編映画が作れそうな充実っぷり。
腕が千切れたり、バカみたいな量の血が吹き出たり、ホラー映画としてもしっかり踏み込んだ内容で驚いた。こいつぁただの子ども騙しじゃ済まされねぇ…。
吃音、オタク、多動、肥満児、黒人、ズべ公…狭い町で身を寄せ合って生きるルーザーズ・クラブの青春も最高の仕上がり。
特に、先日シーズン2が公開されてファンを歓喜させたドラマ「ストレンジャー・シングス」にも出てるフィン・ヴォルフハルドくんはキャラを180度変えた下ネタキッズ役で映画のコメディサイドを一手に引き受けてて胸が熱くなる。あいつは売れる(もう売れてる)。
もちろんペニーワイズを演じたビル・スカルスガルドも狂気となんともいえない情けなさが同居した佇まいでよかったですよ。
めちゃくちゃ凶悪なのに子どもに囲まれて殴る蹴るの暴行を受けるのがすごく似合うという二面性はまさにピエロ。
交互に襲いかかるキラッキラの青春とキレッキレの恐怖を存分に楽しみましょう。
映画館、マジではしゃいだ若者グループとカップルしかいなくてすごいんだから。海外のホラー映画でこんなの見たことない。
え?ボクですか?ボクはもちろん一人で観に行きましたよ。ルーザーズ・クラブ最高〜。
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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