【あらすじ】
ロンドンの高級テーラーを拠点にするスパイ組織「キングスマン」は麻薬密売組織「ゴールデン・サークル」の襲撃を受けて壊滅の危機に。
なんとか生き延びたスパイのエグジーと事務員のマーリンはアメリカの兄弟組織「ステイツマン」に助けを求めるべくケンタッキー州へ向かう…!
前作「キングスマン」はスタイリッシュなアクションと往年のスパイ映画へのオマージュ満載で人気を博したけど、ボクはどうしても好きになれなかった。
活劇の部分はとても楽しめたんだけど、アクション映画のイメージがなかったコリン・ファースを華麗に活躍させては突然退場させるところとか「思い切りの良さと悪趣味さは実に紙一重なんだなぁ」としみじみ思ったものだ。
もちろん悪趣味なものだってすごく好きなんだけど、「「悪趣味さ」の趣味が合わない」というなんとも面倒な状態というか…。監督のマシュー・ボーンと酒場で一緒になったら殴り合いになってしまうかもしれない。
今作でもそんなマシュー・ボーンらしさは全開でそこはやっぱりちょっと受け付けないところだった。これははっきり言っておかねばなるまい。
マシュー!キャラクターを雑に扱うのもいい加減にしろ!お前のそういうところにはもううんざりなんだよ!
でも「じゃあつまらなかったのか?」と言われると「うるせぇ!おもしろかったよバカヤロー!」と答えざるをえないのがこのシリーズの罪なところだ。相変わらず最高なところは最高なんですよね。
見事なアメリカ野郎っぷりの「ステイツマン」が出てきたことで続編では世界各国のスパイに期待したいし、麻薬組織の女ボスの悪行なんかわりと一線を越えてると思うんだけど、そっちのほうの悪趣味さはボクは大好きだ。いいぞ、もっとやれ。
好きな部分と受け入れられない部分が同居した個人的にはかなり複雑な一作だけど、基本的にはひたすら楽しいのでこんな戯言は忘れてぜひハンバーガーでも持って映画館へ。
いいですか、ホットドッグじゃなくてハンバーガーが”最高”ですからね…。
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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