祝・エミー賞受賞!ママ友地獄ドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』

【あらすじ】
舞台はカリフォルニア州モントレーの高級住宅街。そこに住む一見優雅な生活を謳歌しているように見えるママ友たち。しかし子どもたちが通う小学校のパーティーで死人が出たことをきっかけに苦悩、秘密、心の闇が噴出する。事件の加害者は、そして被害者は誰なのか…!

二コール・キッドマン、リース・ウェザースプーン、ローラ・ダーン…と大物女優が揃ってママ友たちの小競り合い、いがみ合い、罵り合い(たまに助け合い)をわいわい演じるこのドラマ。
キャストの豪華さだけでなく、モントレーのどこか浮世離れした美しさを見事に切り取る映像と、誰と誰がどうなってもおかしくない胃が痛むストーリーに気づけば夢中になってしまった。
最初は「1話1時間はけっこう重いなぁ」と思っていたけど、この重さが効いてくるんですよ…。

冒頭で「誰かが死んだ」という事実だけが明らかになり、その「誰か」が分からないまま見ているうちに登場人物の勢力図、人間関係がだんだん分かってくる。ママ友だけでなくその周りの夫や子供たちも様々な問題を抱えていて、最終的には誰が誰を殺してもおかしくない地獄のような状況に…。
ラストの事件現場となるパーティーの緊張感といったらすごかった。実際に事件が起きるまでボクはてっきりあの人があいつを…おっとこれ以上はとても言えない。

最初に挙げた女優のお三方は映画界ですでに輝かしいキャリアがあるにも関わらず、「ドラマ界では新人」と言わんばかりの熱演で、この作品に込めるただならぬ気合を感じる。特に二コール・キッドマンの体の張り方はすごい。暴力夫を演じるアレクサンダー・スカルスガルドとともに送る凄まじい夫婦生活はさすがの迫力だ。

それぞれ異なる問題を抱える主役4人の誰にも共感はちょっとできないかもしれないけど、来シーズンにはメリル・ストリープの参加が報じられていて、実現すればさらに視聴者の胃を痛める展開が待っているにちがいない。
(恐ろしいけど)楽しみ!

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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