【あらすじ】
冷戦時代のソビエトで密かに計画された「パトリオット計画」。遺伝子操作で人間を超人化するどこかで聞いたような一大プロジェクトは科学者クラトフの裏切りによって凍結されたが、50年の年月を経て復活したクラトフをどうにかするためにかつての超人たちが集結。ドリームチーム「ガーディアンズ」はロシアを救えるのか!
ロシア版「X-MEN」ともロシア版「アベンジャーズ」とも言われ、本国では鳴り物入りで公開された本作。当然DVDスルーでまさか劇場公開されるとは全然思わなかったのでつい映画館に観に行ってしまった。
そして我々は(上映時間が89分の時点でうすうす気づいていたけど)大ロシア帝国の破壊力をまざまざと見せつけられることになったのだった。
最初に言っておきたいのは、ロシアが(たぶん)総力をあげて作ってるだけあって、映像は全然安っぽくないです。
そりゃ多少アレな部分はあるけど、基本的にはスケールに見合っただけの迫力があったように思う。ガトリングガンを持って暴れ回る熊人間をはじめ、超人たちの能力がきちんと映像化されていてよかった。予算の都合なのか4人しか出てこないけど、それは仕方ない。
その一方で、ストーリーのほうは完全にお留守になっていてもはや愛おしいレベル。
最近のアメコミ映画ではすっかり見かけなくなった100%の勧善懲悪っぷりは観ていて清々しいの一言だけど、マーベルなら30分は掘り下げるであろう超人たちの苦悩が30秒で自己解決されていくこのテンポこそロシアだ。なにせ89分しかないのでウジウジしてる暇などどこにもない。
ポッと出の博士が「超人4人が集まると最強のビームが出るんだ」という衝撃的な告白をして、その5分後くらいにはその最強ビームで問題が解決する超傑作なのになぜ本国でめちゃくちゃにコケたのかボクには少しも理解できない。
一説では製作会社が倒産する事態にまで発展しているようだけど、監督は続編を作る気満々のようなので、逆境に負けずがんばってほしい。
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
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