おしゃれこわい『服なんて、どうでもいいと思ってた。』

仕事柄、割と最先端のファッション(服という意味ではなく、業界全体の意)に触れることが多いのですが、やはり田舎者の性か、
おしゃれこわい
と思うことがよくあります。

わかります。
これおしゃれだなとか、かわいいなとか、クールだなとか、あります。
高い服見るとやっぱりそれだけの価値がある作り、仕立ての良さ、ディティールの繊細さ…
わかります。わかるつもりです。
わかるんですけど、同時に、「これ必要?」と思う自分もいる。
ユニクロでよくない?GAP?H&M?日本人の体形に合わない服多すぎない?ユニクロでよくない?
しかし近年、そのユニクロすら攻めていることが少なくない!もうライトオンしかないのではないか?マックハウスか?ジャスコ行くか?

ハイブランドにしても、ファストファッションにしても、オシャレなんだかそうじゃないんだかよくわからない服って一体全体どうなっているんだ。

そんな心の叫びだけを書いた漫画がこちら。

青木U平/KADOKAWA

『服なんて、どうでもいいと思ってた。』(全3巻)

まずタイトルが五七五です。オシャレとは程遠いです。
オシャレとは無縁に生きてきた男性たちが、人事異動で超人気女性ファッション誌に配属になるところから物語は始まります。
そういうドラマ最近見たような…
でも、この作品にあんな下剋上はないです。
オシャレを勉強し垢ぬけるなんてことはなく、仕事に打ち込み優秀社員になることもない。ただただ不毛な作戦と成長しないダメさと女性や流行に対する揶揄で終始します。
それなのに、共感したり、思わず笑ってしまう描写が多々あるんです。
オシャレになりたいけどオシャレな店に行く服がないとか、何故流行ってるかわからないけど流行っちゃったおかしなものとか、おかしなものを無理やり流行らせる方法とか、女性の不毛な会話についてとか、共感してはいけないと思いつつ、あーそうなんだよねこれこれ!と安心する自分もいる。

免罪符。

ただ、本当にそういったダメ要素だけなので、この漫画を読んでオシャレに対し成長をするということは絶対にありません。
努力せず揶揄だけしていたら作中の人たちと同じ生き物になってしまう…
というわけで、オシャレに近づきたいのならこちらをお勧めします。

縞野やえ/KADOKAWA

『服を着るならこんなふうに』

こちらは、初級編から服を無難に、かつそれなりに着こなすということについて、分かりやすく理論的に描かれています。(奇しくも両方KADOKAWAなんですねー)
ちなみにWeb漫画が元なので、こちらで読むことができます。
しかし、こんな妹いるんですかね?オシャレの知識云々じゃなくてこの妹がいい子。

そうこうして考えると、制服っていいシステムですよね。
没個性とかいう論もありますけど、そもそも仕事や勉強をするのに外見上の個性は必要ないし、毎日服を考えたりする苦しみからは解放されるし、メリットの方が多い気がするんだよなあ。


犬ですら服を着る時代です…

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。