夏です。お祭りの季節です。やっほう!神様ありがとう!
(夏のお祭りは慰霊的な意味合いが多い気がしますが、一旦置いておきます)
以前こちらでも触れましたが、神様というのは「人間或いは動物に滅法優しい存在」という訳ではないのですね。
恩恵を受けるために理不尽な目に遭うこともある。
それが自分の家族だったとしたら?
『千年万年りんごの子』
孤独な身の上の主人公が、りんご農家の女性と出会い、2人は結婚した(婿入り)。
ある雪の日に起こった出来事をきっかけに、妻は神に奪われ、主人公は神と対峙することになる。
…と書くと すわスペクタクルSFバトルか!?てな感じですが、魔法も武器も彼は使えません。
ただただ毎日を暮らす中で神の理不尽さに怒り、向き合おうとするも向き合えず(だって神は姿を現さないから)、その間も妻はどんどん“あちら側”に行ってしまう。
あー。人間って無力。てか神様強すぎない?神まじ神。
結局は「まあ順当ですなあ」という結末な気がしなくもないけど、途中神に立ち向かう主人公には結構グッとくる。
この主人公がね〜普通〜の人なんですよ。
まあ普通というにはちょっと生い立ちが若干漫画然としてはいるものの、天才でもないし特別な力もない、正義感に溢れてる訳でもない、どちらかというと低血圧で人見知りしがちな男の人。その人が妻を、しかも特にすごく大好きだったわけじゃない妻、でも今は自分が最も大切にしたい妻(※)を守るために、理不尽に立ち向かう!泣ける〜!!!!
(※最初はお見合いから始まった二人ですが、彼らの愛の育ち方は絶対に感動してしまいます。筆舌に尽くし難い。)
全3巻で完結済みです。
2巻の最後のコマが最高なので、そこだけでも是非見ていただきたい。
最終巻が2014年3月発行なので、大きい本屋さんにはまだあるでしょう。
というか!
今見てゾッとしたけどこれ2014年の作品!?去年くらいかとおもってたけどもう2年前!?!?!!
時の流れ、矢の如し!無慈悲すぎる!!
…まあとにかくお勧めです。
これは家族の話です。そして愛の話。
田舎にはいろんな風習がありますよね。うちの実家もたくさんありました。半分くらい忘れたような、まだ覚えているような。
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。