世間では(特に昨今)、思春期に考える設定みたいなものはちょっと斜めから見られがちですが、漫画や創作物はそういう設定こそが楽しかったり最強だったりするなあと思うわけですけど、そんな所謂“僕の考えた最強の○○モノ”に新たな息吹が!
『約束のネバーランド』
とある孤児院で暮らす子供たちがある日世界の真実の断片を垣間見ることでそこからの脱出を図ろうとするお話。
いやまあ、突っ込みどころは非常に多いんですが(発信機はあるのに監視カメラはないのかとかその作戦会議その距離で聞こえてないのかよとか)、そんなことは野暮じゃないか!という面白さ。
この年の子たちがこんなに理詰めで色々知恵を絞って遂行して裏をかいて、そんなことできる!?と思うけど、まあ天才を育てる教育をしてますのでと言われたら納得するしかない。というか納得した方が絶対に面白い。
謎の多さと展開の速さが比例していないというか、情報量に対して話のスピードが速すぎる気がしますが、それって週刊誌だからなんですかね?
となるとこれだけのものを週刊でやってるってちょっとおっかないというか毎週ついていける読者もすごいというか。
主人公やその周囲のキャラクターが魅力的なのはもちろんですが、敵がいい感じで気持ち悪い(褒めてます)のも最高です。
クローネの嫌さたるや!いやだ~怖すぎる!!
怖すぎて笑っちゃうという現象がここにも起きています。
この設定の細かさや悪役の奇妙な魅力などなど、全部乗せなんですが、どっこい破綻せずスイスイ…というよりギュイギュイ進んでいます。
どうかこのままきちんと風呂敷を畳んで終わってくれますようにと願わずにいられない。
先月2巻が発売されましたが、今話題の人気作なので1・2巻並べて平置きしてある書店が多いです。
まだの方もこの機会にちらとお読みになってください。
御託はいいからとりあえず読んでみるか!というスタンスが正しい作品かなと思います。
是非。
結局のところ、『この地の果ては滝』の頃からあんまり変わってないのかもしれません。
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。