動物と子供はカタイなんて界隈で言われてたりするそうですが、まあ動物にしても子供にしても、それだけで顔をしかめる人は確かにあんまりいません。
それが目的なんだとしても、可愛がりたいし、守りたいですよね。ザ・庇護欲をそそる!
でも、だからって…!こんなのは!ズルいぞ!
『コタローは1人暮らし』
アパートで一人暮らしをする5歳児のさとうコタロー氏と、彼を取り巻くご近所さんたちのお話。
実際は5歳児が一人暮らしをするというのは中々成立しないだろうので、ファンタジーな側面も非常に多いのですが、ご近所(というか同じアパート)の、彼らもまた一人暮らしの大人たちによって、家族ではないけども時に家族以上に家族然とした、ちょっとしたコミューンになっているわけです。
コタロー氏は話し方が独特なんですけど、これがまた可愛いんですよ!
おじゃる丸とかに近い。というかその系譜。環境が全然違うけど。
彼が何故そういう話し方なのか、そもそも何故一人暮らしなのかは1巻で早々にわかることなので、是非お読みください。
彼を取り巻く大人たちもまた、無条件にコタロウを受け入れてしまうので、最初は何故?と思うけど、そりゃもうしょうがない。
こんな生き物近くにいたら愛でるしかない。
私だってコタロウ氏とお近づきになりたい!!
大人の皆さんもいい味出しています。時々出てくる小ネタ?みたいなものがクスっとします。
自分は漫画編集部の彼が元ドラマーっていうところで何故か大爆笑してしまいました。
今はよその子をなんとなく見守ったり、時には叱ったり、そういうのが中々難しいみたいですが、フィクションでもこういうのを見ちゃうと、やっぱり子供は周りみんなで育てていくものなのかなあ、と子供もいない自分は勝手なことを思ったりします。
そりゃ近所のおじさんに怒られるのは嫌だけど、でもその人がどんな人なのかわかってるだけいいのかな、なんて。
しつこく何度でも言いますが、とにかく可愛いんですよコタロー氏が。
そしてその可愛いには可哀想も少し含んでいるところが非常にスパイスというか苦味でもある。神様!(作者!)意地悪!クゥ~!
こんなキャラクター、こんな設定、面白くないわけがないだろう!そんなてんこ盛りのお話で、わかっちゃいるけどやめられない秋を過ごしてみてはいかがでしょうか。
クー!こんなのズルいぞ!最高!
1人暮らしで時々寂しい感じ、嫌いじゃないどころか好物だなー。
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。