『言葉以上の一体感』
今回のドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』で新木さんが演じる大山役について、改めて教えてください。
大山は、自分が生まれ育った環境と、それに対する反骨精神や正義感ゆえの疑問を抱えている役です。
女性だからこその事件への怒りもあります。圧倒的強者や権力からの暴力に対しての正義感とか。特捜班の中でも、女性が被害者の時にそれが顕著に出ていると思います。
新木さんはモデル業も並行されていますが、モデルと女優はどのように気持ちを切り替えますか?
現場に行くと周りのスタッフさんが違うので、自然と意識が切り替わります。
意識することは、何をフィーチャーするかですね。お芝居やTVのお仕事は自分や役を表現しますし、モデルの時はお洋服や商品を魅せるように意識が働きます。
硬派な作品の現場で、新しい刺激を受けられたのでは?
はい、刺激だらけでした!
みなさん大先輩なので、吸収するものが沢山ありました。かといって私だけ浮いているわけではなく、気にかけて下さって。
チームという一つの言葉では表現しきれない一体感があったんです。みんなの心から信頼を感じました。
共演者の方はもちろん、スタッフさんたちも含め全員の空気作りがとても素晴らしかったです。
『受け入れて役に反映した』
役作りはどういう風にされましたか?
これまで生きてきて一度もハッキングをしたことがないので(笑)、まずハッカーのことを調べるところから始めました。
クールな部分は自分の中にもあるので、そこを素直に表してみました。
基本的に大山というキャラクターの考えにとても共感したんです。彼女をすんなり受け入れて、役に反映することができました。
新木さんご自身は機械には強いですか?
すごく得意ではないですが、弱くもないですね。わからないことは思考錯誤しながら解決していくタイプ。
今回は役としてパソコン自体に少しでも慣れるように、沢山触るようにして、特にタイピングの練習を重ねました。
初の刑事役ですが、学んだ知識はありますか?
拳銃に安全装置がある、ということを今回初めて学びました!拳銃を抜いたり構える所作など、小栗(旬)さんがとても詳しくて、勉強になりました。
これから刑事ドラマの見方が変わるような気がします。細かくチェックしちゃうかも(笑)。
また、最新型の警棒にも驚きました。私たちが気づかないような小さな部分も、使う側の安全性を考えてかなり緻密に作られていますし、相手を制圧することに特化されているんです。
『思い切りがあるから向いている』
今回はアクションにも挑戦されてますね。
最初にアクションチームが用意してくださった動画を見た時は『私にできるのかな?』と不安や緊張もありましたが、練習を重ねて丁寧に教えていただき、無事にやりきることができたと思います。
素晴らしいアクションがいっぱい詰まっていて、お手本の動画を見てるだけでもすごくかっこよかったです。
アクションの手応えはどうでしたか?
いざやってみたら、楽しみながら取り組むことができました。
思い切りがあるので、向いてるかなと思います(笑)。
現場で印象に残ったことを教えてください。
個人的に特に印象的だったのは、今回初めて共演させていただいた野間口(徹)さんです。
自分の中で知的で寡黙なイメージがあったのですが、実際は知的なだけじゃなく、すごくアクティブで、細かい作業も、肉体的なアクションも全部できちゃうすごい方でした。
趣味がボルダリングとのことで、筋肉ムキムキで。待ち時間に筋トレ始めるのを初めて見た時はビックリしました!
現場でもムードメーカーで、お茶目で素敵な方なんです。
『明るく着飾らないでいること』
自分のチャームポイントはどこだと思いますか?
チャームポイント…難しいですね(笑)。
どんな現場でも飾らないで自分らしくいることを大切にしています。どんなお仕事でも、どんな相手でも、自分らしく。
自分らしくの自分がどういう状態かは表現しづらいですが、『明るく、着飾らないこと』かな。
これから挑戦していきたいことはありますか。
アクションです!『CRISIS』でアクションに初挑戦して、体を動かすことの重要性や楽しさを再認識しました。
今回は課題があってそこに向けて練習を重ねましたが、これからは作品ごとの課題ではなく、どんなアクションでも対応できるようになりたい。そのために身体を作ったり、前向きに取り組みたいです。
改めてドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』の見どころを教えてください。
今までドラマを見ていてこんなにハラハラさせられることってなかったと思うくらい、ストーリーやアクション、色んなものがとってもとってもスリリングなドラマです。
特捜班みんながそれぞれ過去に何かがあって胸の奥に闇を抱えています。誰しもが自分の中にある正義感が、どのキャラクターに近いか?と照らし合わせて見ると、より一層キャラクターの魅力に深みが増して、違った楽しみが出てくると思います。
色んなところに色んな視点で注目していただければいいな。是非ご覧ください。
新木優子 プロフィール
1993年12月15日、東京都出身。2008年デビュー。ファッション誌『non-no』専属モデル。ゼクシィ8代目CMガールに選ばれるなどCMに多数出演し話題に。
映画『風のたより』『泣き虫ピエロの結婚式』『インターン!』『僕らのごはんは明日で待ってる』、ドラマ『いつかティファニーで朝食を』『家売るオンナ』『ラブラブエイリアン』などに出演。
現在、フジテレビ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』・テレビ東京『100万円の女たち』に出演中。
ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』 http://www.ktv.jp/crisis/
小栗旬×西島秀俊のアクションエンターテインメント作品。国家転覆を企むテロリストや新興宗教団体、軍事スパイなど規格外の敵に立ち向かう規格外のチーム「公安機動捜査隊特捜班」の活躍を描く。新木は特捜班の捜査員で、元凄腕ハッカーでサイバー情報分析のプロ・大山玲を演じる。原案・脚本は直木賞作家の金城一紀。
カンテレ・フジテレビ系 毎週火曜よる9時
出演者:小栗旬、西島秀俊、田中哲司、野間口徹、新木優子、長塚京三 他
トップス/kalen BANNER BARRETT、スカート/kalen BANNER BARRETT、靴/ダイアナ、イヤリング/スタイリスト私物
ヘアメイク:白水真佑子(Lila)
スタイリスト:松尾正美
撮影:大村祐里子