『がむしゃらに挑んだ』
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」での役を教えてください。
私が演じる君枝は、虚弱体質の女の子です。
いつ死んでもおかしくないと言われ続けてきた子なのですが、負い目に負けずもっと大きな希望を持ち続けてます。日々を大切に生きることができる子です。
朝ドラといえばオーディションですが、印象に残ったことはありますか。
これまでも何度も挑戦してきたんですが、オーディションに呼ばれる前の書類審査にすら通過したことがなかったんです。
もう25歳ですし、これが最後のチャンスだと思って、書類審査からオーディションに進むにはどうしたらいいかをずっと考えていましたね(笑)。
初めて書類審査に通過して、あとはもうただひたすら、がむしゃらに挑みました。オーディション自体はとても開放感があって楽しかったです。
撮影現場の様子はいかがですか。
とてもアットホームな現場で、和やかなに毎日撮影が進んでいきます。みんなとても仲が良いんです。恵まれてますね。
ドラマというか、セットで撮影するのが初めてなので、最初はカット割りとかお芝居のテンションの保ち方とか全然感覚が掴めなかったんですが、今はちょっとずつ慣れてきました。
『芝居の中で新しい自分に気づく』
女優を始めようと思ったきっかけを教えてください。
小さい頃に地元で子供劇団にいて、お芝居の経験があったことがずっと自分の中に生きていたんだと思います。
それから特にお芝居に触れることはなかったんですけど、大学進学する時に、自分が一番やりたいことは何なのか?と真剣に考えたら、子供劇団時代のお芝居が楽しかった記憶が蘇ってきて…女優になりたいと本気で思ったのは、その時でした。
芝居の楽しさとは?
芝居をする中で、自分の新しい要素に気づくことがあります。役から色んなことを学べるんです。
今回の現場は特に、お芝居中に目覚める感情がとても多くて、毎日が新鮮です。
これからの目標や挑戦したいことはありますか。
まだまだ色んな経験が足りないので、本当に何でもやりたい、というのが正直な気持ちです。
中でも、「とにかくみっともない役」がやりたいです。情けなくてみっともない、恥ずかしい役。
真面目だったり大人しいと言われがちなので、本当はこんな一面もあるよっていうのを解放してみたいですね。
■土村芳(つちむらかほ) プロフィール
1990年12月11日、岩手県出身。
主な出演作に、映画『カミハテ商店』『彌勒』『劇場霊』、ドラマ『ワカコ酒』『フラガールと犬のチョコ』『コウノドリ』、舞台『母に欲す』など。
現在はNHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』レギュラー出演中。映画『何者』が公開中。
■NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』 http://www.nhk.or.jp/beppinsan/
昭和のはじめ、刺しゅうや手芸が大好きな女の子主人公・すみれは、終戦後、生きていくために子供服作りを始める。そんなすみれの周りに様々な事情を抱えた女性たちが集まってくる。
土村さん演じる君枝は、すみれの女学校時代の同級生。生真面目で潔癖な性格。戦後すみれと再会し、「自分を変えたい」と一念発起、会社の創設メンバーとなる。
NHK総合にて (月~土)午前8:00~8:15/午後0:45~1:00[再]
撮影:大村祐里子