バーフバる者は救われる『バーフバリ 伝説誕生&王の凱旋』

【あらすじ】
遠い昔、はるかインドのマヒシュマティ王国に「バーフバリ」という王様がいました。
バーフバリは強く、賢く、たくましく、優しく、器は宇宙より大きく、民への愛は深海より深い、マジハンパない最高の王様でしたが、いろいろあって王座を追われ、なんだかんだで無念の死を遂げます。
そして時は移ろい、バーフバリの息子も強く、賢く…(以下略)育ち、ついにマヒシュマティ王国に帰ってきます。
バーフバリ(父)亡き後、暗黒に包まれた王国をバーフバリ(子)は救えるのか!

去年の春頃に「バーフバリ 伝説誕生」が公開された時は、「インドで史上最高の興行収入を記録した」とか「現地の映画館で予告編が流れただけで民衆が乱舞した」とか「壮大すぎて急遽二部作になった」とか、ただ事でない盛り上がりを耳にしてはいたものの、一週間の限定上映だったため、すっかり見逃してしまっていた。
これは愉快だった2017年の唯一の心残りと言ってもいい。なぜ俺はあの時なにがなんでもバーフバッておかなかったんだ…。

なので今まさに絶賛公開中の続編「王の凱旋」ではみんなたちに自分のような後悔をしてほしくない一心でこのコラムを書き始めたものの、観た者がみんな「バーフバリ!」しか言えなくなってしまうこの超弩級英雄譚の偉大さを文章で表すのは困難を極める。一体なにから書けばいいんだ…。

あぁそうそう、同じく年末商戦のライバル「スター・ウォーズ」が「選ばれし親子による神話」から「そこらへんの人たちによる物語」にシフトしようとチマチマやっていたけど、そんな世間の流れをぶっちぎるホームラン級の血筋と高貴な身分上等で現れるバーフバリ。あれは痛快でしたね。
なんだかんだ言っても民衆はカリスマがビシッとキメてくれるのを待っているんだ。

そして偉大な王の輝かしい生き様を見せつけられてるうちに自分もマヒシュマティ国民の一員であるかのような錯覚を覚えるわけですね。この陶酔感伝わりますでしょうか。
伝わらない?じゃあ早く映画館に行ってくださいよね。バーフバリ!バーフバリ!

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
https://twitter.com/odkysyk