声に出したい日本語?『KYO』

超古代文明、オーパーツにときめいた『スプリガン』。
「力がほしいか?」「力がほしいのなら…くれてやる!」という名台詞で我々を一瞬で虜にしてくれた『ARMS』。
オーパーツが乗り物に変わっただけの気もするけどそれはそれで最高だった『D-LIVE!』。
原作があったりなかったりですが、みんな大好き皆川亮二先生!

そんな皆川作品で一番好きなのは、もしかしたらこれかもしれない。

皆川亮二/小学館

『KYO』

12歳にしてアメリカで3つの学位を持つIQ250の天才、保科恭(ほしな きょう)と、地方で巡査をしていたところ、何故か警視総監に引き抜かれた久我山鏡(くがやま きょう)の『二人のKYO』による物語。
天才の恭のほうが推理し、それを鏡のほうがなんやかんやで現場で動く、というよくある流れ。
トリックや設定はまあそんな変わったものではないんですが、この作品の何がイカスかというと、もう、一重に悪の親玉キャラの名称ですね。
教授、と書いて、プロフェッサーと呼びます。
教授a.k.a.プロフェッサーは、大金と引き換えに依頼者に完全犯罪の知識を与えます。実行はしません。やり方を教えてあげるだけです。
どうもCIAですらその正体が男性なのか女性なのかすら掴めない謎の人物らしいのだが…という。

教授(プロフェッサー)!
かっこよくないですか?
プロフェッサーって言ってみたい。犯罪したいわけじゃないけどお目通し願いたい。

まあ、カンのいい人なら、教授の人物像はかなり早い段階でピンときます。
教授の下にいる殺人マシーン男ととある人物の戦いも、わかっちゃいるけどグッときます。

(これ、調べたら出てくるんですけど、かつてあった学年誌(と言われていた)『小学六年生』に連載されていて、毎月楽しみに読んでいたんですよね。歳がばれる。
 学年誌って、読んで小学二年生くらいですよね。自分でもそう思いいながら、漫画禁止の我が家で買ってもらえる唯一の漫画だったので、喜んで小学六年生を読んでいました。
 小学館発行で、どの学年にもドラえもんが載っているんですけど、学年ごとにのび太の学年が違うんですよ。小学一年生なら1年生だし、小学六年生なら6年生。)

IQ高い、所謂天才(性格は理路整然かつクールであれば尚良し)が色々解決するのが好きなんですが、ルーツはここかもしれない。
勿論タッグを組む鏡という男も、一見ダメな大人ですが、ちゃんと決めるとこ決めますよ!

残念ながらもう一般的には流通していないので、中古で買うか、もしくは漫画喫茶で運良く見つけるかですが、機会があれば1巻だけなので是非読んでみてください。
絶対に「プロフェッサー」と声に出したくなること請け合い!


ちなみにその小学六年生にはかの遊人先生も連載をしていました。5月号で休載になりましたけど。あの頃は理由が謎だったけど大人になった今ならなんとなくわかるようなわからないような。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。