タダより高いものはない『神様のジョーカー』

神頼み、しますか?
私はめちゃくちゃします。

絶対に手に入れたいあれが手に入りますように。
決まってほしい仕事が決まりますように。
行きたいライブのチケットが当選しますように。
はたまたこのお腹の痛みが治まりますように。
てな具合に、結構気軽に。

では、そのお願いが叶う代わりに、代償をきっちり求められるとしたら?

作画・佐原ミズ×原作・楠みちはる/講談社

『神様のジョーカー』

主人公は平凡な男子学生。
でも彼は大きな代償と引き換えに、願いをなんでも叶える力を持っていて…というお話。
現在も連載中で、つい最近2巻が出ました。

この主人公は代償を恐れて神頼みをしないように慎ましく暮らしているのですが、就職が決まったある日それを打ち明けた恋人に(彼女もとてもいい人という設定)軽い気持ちで試してみると、それは大変な事故を起こしかける。
彼はそのことに後悔し、その力は使わずに普通に新人社員として日々をきちんと暮らしている。
神頼みしなくてもうまくいくはず。
でも2巻でどうもそれが少しずつズレてくる。

このズレ!
これが本当に絶妙だなーと感心しました!
正直2巻を読み始めたとき「おっとこれは失速ですか?」と思ったのですが、光速で前言撤回。
この実に絶妙なズレがこの先のストーリーの展開を結構な分岐で想像させてくれるので、まさに今、「おおおお!?」と楽しみな気持ちが倍増しています。
あ~あの子が飼っている動物~!大御所先生の行く末は天国か地獄か?うううー気になる~!
でも超・難解な伏線とかじゃなく、非常にわかりやすい匂わせなんですけどね。その匂わせと、どっちだ!?というワクワクが、とってもイイ塩梅。

イラストは割と女性っぽく柔らかいので(作画が女性)、掲載誌は男性向けだけどそういうのは関係なく普通に楽しめるのではないでしょうか。
ドラマ化しやすそう~!(笑)

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とある界隈では十字路で出会った悪魔に魂を売って…なんていう話もありますね。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。