松尾幸実さん インタビュー

松尾さんがモデルを始めたきっかけを教えてください。

YUR_0046

母に勧められたことです。
母は、私がずっとお家で絵を描いてばっかりいることに少し不安に思ったらしいんです(笑)。『知り合いの方にも聞いてみるから、もうちょっと外の世界に触れてみたら?』と言われました。
最初の頃は全然上手くいかなくて、お化粧やファッションよりも、やっぱり漫画に興味がありましたね。『このお洋服1枚の値段だったら漫画が◯冊買えるな』とか、そんなことばっかり考えていました(笑)。
周りのスタッフさん達の支えてもらって、常に先輩方を観察して、精一杯努力して今に至るので、モデル時代の経験は私にとってとても大切なものです。

ミスワールドへの挑戦を決めた時の心境は?

ミスワールドに応募した頃は、実は漫画だけに集中しようと考えていました。
モデルとして少しずつお仕事が増えて、でも漫画に没頭したくて。だから、モデルとして何か残してから、一旦お休みしようと。優柔不断な気持ちに踏ん切りをつけたかったんです。
選考が進み色んな経験をさせていただくうちに、またどんどんモデルにのめり込んでいきました。周りのライバル達もみんな意識が高かったし、中途半端な気持ちじゃダメだと。考えを改めて、スイッチを更に切り替えて挑みました。

イラストは何歳頃から描かれているんでしょうか。

物心ついたときにはもう描いてました。だから何歳というのは覚えていないんですけど…。
小さい頃から絵を描くと上手だねと褒めてもらえてて、学校の行事のポスターやコンクールなどでも賞を頂いていたので、その頃から絵を描くことを仕事にしたいと思っていました。

1つの作品で、製作時間はどのくらいですか。

YUR_0312

普段自分が楽しんで描くのは、1〜2日ですね。沢山の方の目にきちんとお披露目する場合は、3、4日かけてしっかりと描きます。
いつもデジタルで描きます。ラフをざっと描いて、細かく少しずつペンを入れていきます。
私にとって絵を描くことはストレス解消でもあるので、普段から常に絵を描けるようにノートを持ち歩いていて、電車でもどこでも思いついたらササっと書いています。

モデル、女優のお仕事とイラストで通じることは?

全部繋がっているな、と思います。
ポージングやメイクは自分の中に絵として浮かびますし、これがいいと思うイメージはイラストとしてしっかりある。
ミスコンテストの最後の審査が「好きな単語を一つ選びスピーチする」で、そこでも漫画について語りました。それも優勝のきっかけでした。なので、私がこの芸能の世界で仕事をしていることと漫画やイラストというのは、切り離せないんです。それが必然すぎて、どうしてかと聞かれても上手く説明できないんですけど。
女優業では、文字の行間とコマの行間が似てるなって思います。台本を読んだとき、自分の中で自然とコマ割りをしていますね。自分なりの絵コンテを想像してみる感じです。

最後に、これからの目標を教えてください。

YUR_0297

そうですね…。とにかく今は女優を絶対的な軸として頑張りたいのですが、人生のうち1回だけでいいので自分の描いた漫画作品をドラマにしたいです!
女優としては、オカルトホラーが好きなので、そこに出演したいです。お化けでも、怖がる側でもなんでもいいので参加したい!
今は明るいキャラクターが全面に出てるなって思うので、これからもっとお芝居を勉強して、女優としての演技力や色気を磨いて、「オカルトホラーといえば松尾幸実」と言っていただけるようになりたいです。

 

松尾幸実(まつお・ゆきみ)
1987年10月20日生まれ。京都府出身。
2013年ミス・ユニバース日本代表に選出される。
2016年3月に「女優宣言」を経て現在女優として活躍中。テレビ朝日 金曜ナイトドラマ「グ・ラ・メ!~総理の料理番~」に桜井あすか役としてドラマデビュー。毎週金曜 23:15~絶賛放送中(放送時間が変更になる場合があります。)
『初めて演じる役を大切にしたいです。』
YUR_0350

撮影:大村祐里子