『環境に追い込まれた』

園監督とは2度目ですが、ご自身の感触を教えてください。

この仕事で初めて台詞をもらえたのが園監督の映画『地獄でなぜ悪い』でした。実は今作の撮影でも初めは(園監督に)気づいてもらってなかったんです(笑)。やっと気づかれた時に、「お前は声も低くなって背も伸びて、大人になったな」と言われました。
あの頃はただ必死でしたが、今作はリラックスして、自分なりの芝居をきちんとできたと思います。

中々ハードなシーンの連続でしたが、エピソードを教えてください。

セット撮影やガンアクションなど、初めての経験だらけでした。また初めて役でスーツを着たのですが、もうちょっと鍛えたいなと思いました。
また、園監督がいらっしゃることの緊張感はやっぱりすごいなと思います。役者の先輩方も撮影以外はとても気さくで優しいんですが、やっぱり監督がいる現場だと僕含めみんながいい意味で緊張して、背筋が伸びました。

好きなシーンはどこですか。

僕の叫びで終わる回があるのですが、やはりそのシーンですね。
その日はずっと壮絶なシーンを撮影していたので、自然と役にどんどん追い込まれていったので、色んな感情を込めた叫びになったと思います。

『どこにでもいる普通の男が』

芝居をしていて楽しいのはどんな時ですか?

自分ではない、かつ現実には存在しない人を演じるときです。
僕自身はどこにでもいる普通の男ですが、芝居をすることで個性を持った違う誰かになることができるのが、芝居の楽しさだなと思います。
芝居ではリアルさを大切にしているので、僕にしかできない芝居があると思っています。その役の意味や置かれている状況をいつも考えています。

今後挑戦してみたいことを教えてください。

今はとにかく色んな作品に出て、色んな役を演じたいです。
年齢的にどんどん制服が着れなくなってくるので、早めに学園ものに沢山出たいです!また、逆にスーツを来て社会人も演じたいですね。具体的には刑事ものに挑戦して、捜査して犯人を捕まえたいです。
個人的には、音楽が大好きで好きなバンドがみんなイギリスのバンドなので、その聖地としてイギリスの各地を周ってみたいです。

■中山龍也
1995年1月9日生まれ。神奈川県出身。
主な出演作は、ドラマ『ラブホの上野さん』(CX/FOD)、『お迎えデス。』(NTV)、『仮面ライダーゴースト』(EX)、『セーラーゾンビ』(TX) 、『35歳の高校生』(NTV)や、映画『ドロメ』、『灰色のカラス』、『地獄でなぜ悪い』、舞台『露出狂』など。

■Amazonオリジナル『東京ヴァンパイアホテル』
地球と人類の滅亡を図る吸血族と、人類の戦いが描かれ、園子温監督にとって初のオリジナル脚本となるドラマシリーズ。激しいアクションパートのほか、シリアスから洒脱な演出まで園子温監督の全てが込められている。
キャスト:夏帆、満島真之介、冨手麻妙、神楽坂恵、安達祐実ほか。中山龍也は、ブルー役にて出演。
2017年6月16日(金)からAmazonプライム・ビデオで配信

撮影:大村祐里子