『一緒に成長を感じられる』

昨年のインタビューでは『闇金ドッグス3』でしたが、今回はシリーズ7作品目ですね。

今回は須藤が転がるようにキャバクラのボーイになりました。昔飲食のアルバイトをしていたので、お酒運んだりするシーンはちょっと懐かしかったですね(笑)。
(闇金ドッグス)5から繋がっている世界なので、5、6、7と続けて観てもらえるとよりストーリーが入ってくると思います。

コメディ要素も多めでした。

須藤司がコミカルなキャラクターなので、5から6のヘビーな流れを受けて、敢えてちょっとコミカルな方向に寄せてあります。
実際は底抜けに明るい訳じゃなく、背負っていかなければいけない司と僕がいます。
僕自身はあまり色々考えすぎずに、素直にそのまま演じました。元々須藤は“女性の味方”というのも生き続けています。

作品を重ねるごとに、青木さんはもちろん、須藤司も厚みが増して来ている印象があります。

そう言ってもらえると純粋に嬉しいです!『闇金ドッグス』は須藤と僕自身が一緒に成長できたかを確認できる作品なんです。
撮影のペースが早く、毎回全力でやり切ってどんどん進んでいくので、正直なところ怖さもあります。でも、そんな甘えられない環境の中で瞬発力が鍛えられてます。

『意外なリンクがある』

シリーズ7作品目ともなると、影響はやはり大きいのでは?

そうですね。この作品は、僕の中で“ものさし”になっています。撮影ごとに自分が役者としてどれだけ変化したかを実感します。
毎回真剣に挑みながら、他の作品から得たものを持ち帰ったり、新しいアイデアを活かせる場所です。

今後さらに須藤を演じて行く中で、やりたいことなどはありますか。

改めてガッチリとしたバディ物を作りたいですね。安藤忠臣と須藤司のキレッキレのコンビネーションが見せられたらいいな。
あとは、須藤のキャラクターをもう一回洗い直したいです。結構何でもできちゃう自由すぎるキャラクターになってきてるので(笑)、今一度どういう人間なのか固めたいです。

最近ハマっていることを教えてください。

レコード収集を再開しました。安いレコードは楽しいですよ。微妙に音質が悪かったりノイズが入ったりするのが最高。
芝居に集中したくてレコード収集をずっと封印していたんですけど、どうしてもレコードで聴きたいバンドがあって、ついに解禁しました。『BADBADNOTGOOD』というバンドで、アルバム毎に全然違うんですよ。まるで須藤司です。バンド名も“出来損ない”ですし(笑)、意外なところで『闇金ドッグス』ともリンクしてます。
是非映画と一緒にチェックしてみてください。

■青木玄徳
2011年、ミュージカル「テニスの王子様 2ndシーズン」の氷帝学園・跡部景吾役でデビュー。
「仮面ライダー鎧武/ガイム」の戦極凌馬役で大ブレイク。「牙狼<GARO>~闇を照らす者~」(13/TX)、映画『Mr.マックスマン』(15)、ミュージカル「リボンの騎士」(15)など多方面で活躍。
主演を努めた「鎧武/ガイム外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル ロックシード版」(15)DVDはシリーズ初のオリコンDVDランキング首位を獲得。
舞台「海峡の光」、「瞑るおおかみ黒き鴨」(主演)、「パタリロ」、映画『闇金ドックス3』(主演)『闇金ドックス5』(主演)、『コープスパーティー Book of Shadows』、『インターン!』、『Bros.マックスマン』『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』『くわらんか!』(主演)などに出演。
待機作に「牙狼<GARO>」シリーズ劇場版最新作『牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA-』(2018年公開)がある。

■映画『闇金ドッグス7』http://yamikin-dogs.com
2017年9月2日(土)より シネマート新宿ほか公開
ヤミ金融業者「ラストファイナンス」を営む元ホストの須藤司と元ヤクザ・安藤忠臣が、様々な事件に巻き込まれる様を描くシリーズ。須藤役を青木玄徳、安藤役を山田裕貴がシリーズを通して演じている。第7作では、須藤が、仕事に嫌気がさして場末のキャバクラのボーイとして働き始めることに。その店のNo.1ホステスであるエマと互いに惹かれ合っていくが、ある日、エマが奨学金の負債を700万円も抱えていることが判明する。エマ役を逢沢りなが演じ、加藤歩(ザブングル)、藤田記子、山本竜二、ムートン伊藤、佐藤貢三らが脇を固める。

撮影:大村祐里子