重苦しい雰囲気にはもううんざり!これが本当のヒーロー映画だ!「アントマン」

あらすじ:娘に好かれたいがために蟻サイズに変身する無職のおじさんと、師匠に振り向いてほしいがために研究に没頭するマッドサイエンティストが私利私欲のためにぶつかり合う。
http://marvel.disney.co.jp/movie/antman.html

☆☆☆☆(星4つ)

オープンを記念して2本め。

マーベル待望の新シリーズ。今回の主人公は愛国心も莫大な財産も神々の力も持たない、もちろん緑色になって巨大化したりもしない、前科あり、無職の落ちぶれたおじさん・スコット(ポール・ラング)。そんなおじさんがあくまで娘にいいところを見せたい一心でミクロの世界を縦横無尽に駆け巡る。
「世界を守ろう」とか「宇宙を救おう」とかそういう大層なことはあんまり考えてないみたいだけど、そのあたりの肩の力の抜け方が実にいい。
そんなアントマンと一緒に悪と戦う仲間たちも発明家のじいさん、ツンデレ娘、刑務所仲間、そしてそこらへんをウロウロしてる蟻…と心配になる人材ばかりで素直に応援したくなる。
特に力を合わせてアントマンを助ける蟻たちの涙ぐましいがんばりには胸を打たれるものがあるし、単なる人間と使役動物以上の絆がそこにはあった。
これは超人、才人ばかり出てくるこれまでのマーベル映画ではあまり得られなかった種類の感動だ。
だって蟻ですよ?

シリーズを重ねるごとに話の風呂敷が広がっていき、最近は肥大化著しいマーベル・シネマティック・ユニバースのフォースのバランスをもたらし、もう一度観客の手元にグッと引き寄せることができるヒーローは案外この無職の小さいおじさんかもしれない。
よし、仕事辞めよう。

☆…会社を早退してでも観るべし
☆☆…ほどよいつまらなさで逆にビールが進む
☆☆☆…正直このあたりが一番キツいんだ
☆☆☆☆…「映画っていいよなぁ」と素直に思えるし、もちろんビールも進む
☆☆☆☆☆…会議を放り投げてでも観るべし

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最後に写真を載せてくれと言われてるけど、特に見当たらないので映画の後で飲んだビールでも載せておこう。最高においしかったです。

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
https://twitter.com/odkysyk