楽しそうな共存『妖怪の賃貸事情』

原則として、ここで紹介する作品は単行本が2巻以上出てからにしようと思っているのですが(例外はもちろんあるけど)、今回は例外的に。1巻出たてホヤホヤです。

君塚力/スクエア・エニックス

『妖怪の賃貸事情』

就職した先は、妖怪専門不動産でした。というお話。
パッと見普通の人間の妖怪がそれぞれの特性(悩み?)をもって部屋を探しに来ます。

ここ半年ほど、何故か妖怪漫画づいてます。
以前紹介した『真夜中のオカルト公務員』、まだ紹介してませんが『妖怪の飼育員さん』、そしてこちら。
もしかしてひっそり流行ってます?妖怪ブーム来てます?

ただ、この作品が他2作と違うのは、妖怪が異質の存在ではなく、人間の世界に溶け込んでいること。
その特徴(体の部位の長さとか爪とか牙とか)さえ隠せば、一見普通の人間。隣のあの子も妖怪かもよ?という世界。
実際妖怪を見たことはないし、会いたいわけじゃないけど、妖怪がひっそり人間の世界に馴染んで私たちと同じように日常生活を送っていたとしたら、それはもうロマン。
消費税を心配したり、通勤ラッシュにうんざりしているに違いない。

ちなみにWikipediaによると、

妖怪(ようかい)は、日本で伝承される民間信仰において、人間の理解を超える奇怪で異常な現象や、あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的・非科学的な存在のこと。妖(あやかし)または物の怪(もののけ)、魔物(まもの)とも呼ばれる。
妖怪は日本古来のアニミズムや八百万の神の思想に深く根ざしており、その思想が森羅万象に神の存在を見出す一方で、否定的に把握された存在や現象は妖怪になりうるという表裏一体の関係がなされてきた。
だそうです。
妖怪は神様ではないってことになっているんですね。

思想的なことを言うつもりはないけど、神様がいっぱいいて妖怪もいっぱいいる、それってとても楽しい国だなあと思いました。
神様が多いからお祭りも多いし。

「1巻で早速紹介するほど面白いし最高です!」という熱量が全く感じられない文章ですが、脳みそからっぽで読んで笑えるいいマンガだと思います。
まだ1巻だけなので、試し読みででも、是非。


妖怪も連休を楽しんだりセールを楽しみにしてたりするんでしょうか。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。