そのキャリアに納得『白暮のクロニクル』

作品が多い作家さんの場合、しかもその作品がどれもコンスタントに売れている場合、どれから入ればいいのかわからない。
そんな時はひとまず、その時の最新の作品を読めばいいのでは?
という、割と自然な流れで手に取ったこの作品。

ゆうきまさみ/小学館
『白暮のクロニクル』

作者のゆうきまさみ先生といえば、『究極超人あ〜る』『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』など、次々と話題作を送り出されていますよね。
パトレイバーなんかは近年になっても色々メディアミックス展開もあったりして、気になる。けど読んだことはない。
そんな時にこの最新作の1巻を買ったのでした。

「オキナガ」と呼ばれる新人類と、主人公の女刑事が何十年と続く猟奇殺人事件の謎に迫る。
オキナガは吸血鬼っぽい設定で描かれています。でも敵じゃなくて、みんな元は普通の人間。
吸血鬼とか妖怪とかが好きな私にとって、絶対買うってやつですね。

現在9巻まで出ていますが、テンポもよく、あっという間に9巻くらいは読めてしまいます。
最新話も、もう真犯人にほとんどたどり着いている…!?というような状況。
気になる。待ち遠しい。

最近は20冊以上くらいなら平気で続く作品が多いので、10巻ちょっとで完結しそうなだけでもう良作だなと思ってしまいます。
と言いながらこの事件は解決したけどまだまだ続くぞ☆とかだったらどうしよう。(どうもしませんけど)

この作品を読んで気づいたのは、普通に面白くて、テンポやキャラクターのバランスなんかもとても良くて、こりゃ売れるよなってことです。
できる人は何してもできる。
いつも好きな作家さんで漫画ないし本を買うことが多いので、この先生の作品もこれから読みたいし、これまでの作品も時間あったら読もうと思いました。
こういういい出会い(のようなもの)って、ありそうで中々ないので、嬉しくなりますよね。

最近いいマンガない?と聞かれることが多いので、そんな方にはまずこれをおすすめしたい。
設定や絵柄に人を選ぶようなクセもなく、普通に面白い。普通に誰にでもおすすめできる。
この普通が中々難しい!ということで。いや、ほんと。
是非読んでみてください。


吸血鬼って他のモンスターと違ってちょっとだけロマンがあるような気がしませんか。

やまなか(仮)
貯蓄もないのに漫画をジャケ買いしては一喜一憂しているどうしようもない人間。
狭く浅く生きています。