『愛すべき機内映画たち(前編)』

100万人の読者のみなさまこんにちは。ボクは今ポルトガルに来ております。
気候は爽やかで料理は言うことなしですが、さりとて特にやることもないので、行きの飛行機で観た映画について書いておきたい。
乗り継ぎに失敗してドバイに一泊する羽目になったので勢い余って6本も観てしまった。

「美女と野獣」☆☆☆(星3つ)
気づいたら日本でもめちゃくちゃ大ヒットしていたようで、会社の若い後輩も「結末が分からない映画は観たくないので先にネタバレを読む」と言ってたし、安心感のあるストーリーを求める声にバッチリ答える安定のクオリティ。
時計の執事やティーカップ親子などかわいいキャラクター目白押しだけど、個人的には美女の村と野獣の城をひたすら往復させられる気の毒な馬を推したい。あいつはよくやってた。

「ジョン・ウィック:チャプター2」☆☆☆☆(星4つ)
今作で身につけた「車轢かれ芸」および「階段転げ落ち芸」でキアヌ・リーブスは新たなステージへ。
「ランボー」から「ランボー2」、または「エイリアン」から「エイリアン2」みたいな、シリーズが異次元に移行する際の凄みがある。これはまた改めてじっくり書きたい。

「君の名は」☆☆☆(星3つ)
ようやく観られてよかった。いや、すごくおもしろかったです。急に歌が挿入される演出が多くて「もう少し静かなトーンに統一すれば…」と思わないでもないけど、それでも沁みるお話と糸守町の美しさは永遠。

「ドリーム」☆☆☆☆(星4つ)
いわゆる「Hidden Figures」。楽しくて力強い映画だった。
確かな数学的才能を持って国家プロジェクトに尽力した人たちの映画なんだからもっと具体的でビシッとした邦題ををつけるべきだと思うけど、「恋するロケット物語」みたいなのしか思いつかないボクには何も言う資格がない。
ケビン・コスナーが「ドリームガールズ」におけるエディ・マーフィー的活躍を見せててグッとくる。

「夜に生きる」☆☆(星2つ)
ベン・アフレックの「俺はこういうこともできる」感が若干鼻につくし、「いくらなんでも自分が演じるギャングをかっこよく描きすぎじゃ…」と思うので星2つにしたけど、実際ケチをつけるところはあんまりないくらい普通におもしろかった。
股間を蹴られてゲロを吐くシーン以外は全部かっこよかったよ、ベンアフ。

「モアナと伝説の海」☆☆☆(星3つ)
飛行機で観る映画は日本語吹き替えに独特なノリがあって、ミュージカル的なシーンになると違和感がすごいのが残念なところであり、おもしろいところでもある。棒読みっぽい節回しとかがすごくおかしくてついつい笑っちゃう。
内容はえーっ、すごく普通。

以上、行きの飛行機で観た映画たちでした。後編に続く。


ドバイのレバノン料理店で本格的なケバブ。すごくおいしかった。

おだかやすゆき
昼は会社員/夜も会社員/座右の銘は「狼は生きろ、豚も生きろ」
つらい仕事の合間に楽しい映画を観て感想を書きます。
好きな映画は「人間はガンガン死ぬけど動物と子どもは絶対に助かる」映画。
https://twitter.com/odkysyk